債務者のモラルの低下について。

リンク・フリーです。


さて、今回の記事は、

債務者のモラルの低下について書きます。


昨日の記事にも書きましたが、

読売新聞社会部著の「ヤミ金融」（中公新書クラレ）という本があります。



この本は社会勉強になる本ですので、

ぜひ、ご覧くださいね。

若い方・学生の方には特に読んでおいて頂きたい本ですね。



この本の中に、債務者のモラルの低下について

書いてあるところがあるのです。



真吾オジサンは、この問題には、

ここもまた言わないとならない問題だと思っているのです。


まあ、まずは引用させて頂きましょう。

---

東京・神田の中堅消費者金融で、

債権回収を担当していた男性は、

「最近は借り手のモラルが崩壊しつつある。

　督促の電話をかけても切られたり、

　留守番電話になっていたりで、

　本人が出てくるのは十人のうち、一人か二人しかいない」と嘆く。


返済のことは考えず、借りるだけ借りて逃げ回る。

パチンコやカラオケのために三万円・五万円といった金を

借りていく若者も目立つ。

まるで銀行口座から自分の金を引き出すような感覚で借金をし、

そして返さない。

百億円近い貸出残高のうち約二割は、

元本はおろか利息の返済すら滞っている。

弁護士からの介入通知も毎日のように舞い込む。


男性は

「業者側の『貸せるだけ貸す』という体質も問題だが、

　逆に、借り手の無責任さと裏腹の関係にあるはずだ」と言う。


都内で二十年近く営業する貸金業者も、

「すぐに弁護士のもとに駆け込む客が多くなった。

　我々から見れば、債務整理する人の大半は、

　どうしたら借金をゼロにできるしか考えていない人たちだ」

と、あきれたように話す。

貸し出してわずか一週間後に弁護士から介入通知が届いたことや、

自己破産した債務者から過払い金請求を受けたこともあるという。


取り立ての訪問に、

「留守番の者です」

とウソをつくのは序の口で、

偽造した免許証や保険証を使って借り入れの申し込みをしたり、

友人の会社を連絡先にして、

そこに勤めているよう口裏を合わせをしたりもする。

結婚と離婚を繰り返し、その都度、

名字を変えて別人になりすまして借金をする者までもいるという。


「こうなると、取り立てる方も意地になる。

　貸した金は家族や勤め先に肩代わりさせてでも返してもらう」

と貸金業者は話す。

---

こう書いてあります。


債権回収の御経験のある方でしたら、これをご覧になられると、

「その通りなんだよ・・・」

こう思われるのではないですか？　　＾＾；



不良債務者で

「はい。私のほうが悪うございました」

と詫びるなり、頭を下げる人なんて、

本当にまれもまれですからね。


逆ギレ・居直りなんて当たり前のことですからね。　＾＾；



真吾オジサンに言わせれば、

債権者が阿漕であるという方は社会問題視されましたが、

こちらの方も、本当は社会問題視されてもいいことだと思いますよ。



金融の世界だけの話ではなく、

他の世界でも、こうした碌でもない不良債務者に

本当に振り回されている現実の方も、

もっと言われてもよいことだと、真吾オジサンは思っております。




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