暴利について。

今日の記事は、「暴利」について書きます。


世間話で、よくこのようなことを聞きます。

曰く、「宝石って、高すぎるよねぇ～。　ぼったくってんじゃないの？」


この「ぼったくってんじゃないの？」を、法律用語でいうと、

「暴利行為」ということになると思います。


多少古いのですが、

真吾オジサンの持っている「有斐閣」の「法律学小辞典」によると、

「暴利行為」・・・

「他人の窮迫・軽率・無経験に乗じて不当な利益を収奪する行為。　

　公序良俗違反として無効とされる。」


「東京大学出版会」の「民法Ⅰ」の２７８ページには、

以下のように書かれてあります。


その後は、暴利行為とされる取引が類型が多様化し、
とりわけ、消費者保護の目的で、
不当な内容ないし取引態様の契約を無効とする事例が増えている。
言葉としては、「暴利行為」というより
「不公正な取引」と呼ぶ方がふさわしい事例である。
（アメリカで「非良心的」取引と呼ばれるものがこれに相当するだろう）。
いわゆる霊感商法・原野商法などはその例で、契約内容のみならず、
契約締結に至る勧誘行為まで含めて、
全体として公序良俗に反するという評価がなされる。
最判昭和６１年５月２９日は、金地金の先物取引について、
その危険性を隠し、予備知識のない主婦に執拗に取引を勧めた事例で、
著しく不公正な方法による取引として無効とした。
（略）


これでは、どの程度が「暴利」に当たるのかが分からないように思います。


真吾オジサンの記憶違いでなければ、

確か、一般的に売られている価格の５倍くらいの値段になっていると

「暴利」とされていたように思います。

（間違っていたら、真吾オジサンの老化に免じて、御容赦のほど。　＜（_ _）＞）


５倍では、確かに酷すぎます。　　＾＾；

消費者の場合でしたら、Ａ店でＢ店で、

同じとみなしてもいい程度の宝石が５倍も違っていたら、

確かに、それは「暴利」といわれても仕方はないように思います。

こういう場合は明らかに問題です。


ただ、「ぼったくってんじゃないの？」というのは、

「宝石って、石ころに過ぎないのに、なんでこんなに高いのよ！」

という意味でもあろうかと思います。


これは、希少価値と流通経路の長さが、その大きな原因だと思います。

宝石の業界の特徴の一つは、この流通経路が、非常に長いのです。


宝石をお求めになられるとき・欲しくなったときは、

値段が気にならない方は少ないと思われますが、

一消費者の力では、残念ですが

上記の流通経路の問題はどうにもならないことです。

大概の業者さんでも、どうしようもないことでしょうから・・・


ですから、宝石が欲しくなったときは、

宝石の世界はそういうものなのだと思われてご購入をされることです。


そこが気に食わないようでしたら、宝石のご購入は断念されることです。　　＾＾

宝石は持っていなくても、別に、生活に困るというものではありませんので。　

それが、大人の対処法というものです。　　＾＾


宝石の楽しみ方はご購入されることだけが、

宝石の楽しみ方では勿論ありませんので、

別の方法で、宝石に親しまれるといいと思いますよ。

これだって、結構楽しいですよ。　　＾＾


宝石自体が高いと思われる方は、残念ですが、断念することにしましょうね。

ただ、どうしても宝石が欲しくなったときは、

碌でもない業者には「暴利」を貪られないように気をつけましょうね。　　＾＾

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