津雲むつみ著「ダイヤモンドの椅子」について。

さて、今回の記事は、津雲むつみ著の「ダイヤモンドの椅子」について書きます。

津雲つむみさんは、漫画家の方で、「風の輪舞（ロンド）」の作者の方です。


この津雲むつみさんの作品の一つに、「ダイヤモンドの椅子」というのがあります。

今回の記事は、この作品について書きます。


主人公の美幸は、宝石好きの女性です。

冒頭に、美幸のひとりごとのようなことが書かれてあります。


「わたしは宝石が好き。

　ダイヤモンド　ルビーにエメラルド　サファイア　真珠　（略）

　あの妖しい輝きに　あの美しい石たちに　魅せられない女がいるのかしら？

　人の心はうつろいやすいけれど　宝石の輝きは変わらない

　その価値も美しさも　」



主人公の美幸は子供を欲しがらない女だったのです。


旦那は浮気をして、その浮気相手の女を妊娠させてしまいました。


美幸も、浮気をしていたのです。


そこで、離婚することになったのです。


このようなことが書かれてあります。

「そうよ　わたしは男なんか愛したことはないわ　信じたこともない

　だから裏切られても平気でいられるのよ

　男は　みんな　愛してるとささやくけれど　ただのお遊び（ゲーム）

　真実なんてどこにもない

　わたしが好きなのは宝石だけ

　男から贈られた宝石に気持ちがこもっていようが　いまいが

　宝石の美しさに　変わりはないわ

　人の気持ちは移り変わるけれど　

　石の輝きは永遠だから　」


美幸は、宝石店をはじめようと思い立ちます。

美幸は行動派なのです。


以前から好きだった野上由伸というジュエリーデザイナーに、

アポなしで会いにいきます。


宝石店「パルジュ」をオープンさせた美幸。

仕事は順調に進みました。


野上由伸は、美幸に夢中になり、求婚しました。

美幸も、この野上のことが好きだったのですが、愛してはいなかったのです。

で、結婚を拒み続けていたのです。


実は、美幸の父は２５年前に浮気相手の女と一緒に、火事で焼け死んでいたのです。

美幸の母は、夫をを愛していたのですが、裏切られたことで一生許すことはなかったのです。

美幸の母は、持って生き場のない愛情を、美幸の兄にそそいだのです。


しかし、その兄は、従妹と結婚しました。

結婚して、子供もいた美幸の兄だったのですが、

何かあるごとに、美幸の母はおかしくなってしまうのでした。


ついに、美幸の母は、美幸の兄を殺し、自分も共に焼け死んだのです。


美幸は、そのような母にはなりたくなかったのです。

男を愛して、裏切られ、かわりに息子を愛するような人生はまっぴらだったのです。


しかし、美幸も変わってきました。

野上を愛している自分に気付いたのです。


そして、野上から婚約指輪を受け取ったのです。


最後に、こういうシーンが描かれております。


美幸「ダイヤモンドの椅子をつくってくれるの？　ベビーのために」

野上「だめだめ　ベビーには普通のベビーベッドでたくさん

　　　　ダイヤモンドの椅子は永遠の愛を誓った男女が座るものさ」

美幸「あら、どうして？」

野上「ダイヤモンドという言葉はギリシャ語のアーダマスからきてるんだよ。

　　　意味は"おさえられない情熱”だそうだ。

　　　ダイヤモンドはこの地上で一番固い。

　　　永遠にこわれず　永遠に美しく輝き続ける。

　　　だから婚約指輪にはダイヤモンドが選ばれるんだよ。

　　　永遠の愛を誓ったあかしに　」


と、大体、このような作品になっております。


男性の中には、「何故、女というのは値段の高い宝石なんかをあんなに欲しがるのだろうか？」

と思っていらっしゃる方も多くいらっしゃると思います。

「宝石なんて、石ころだろう」ってなもんだと思います。

そういえば、そうかもしれませんね。


でも、多くの男性はもう少しは、女性に対する理解を深めましょうね。

そうすれば、自然に、何故女性が宝石を欲しがるのかが分かるようになれると思いますよ。


女性に対する理解というよりも、愛情といった方がいいかもしれませんね。


女性の言うこと・することに、理解に苦しんでおられる男性諸君は、

たまには、こうした女性向けのマンガの一冊でも読んでみましょうね。

きっと、何らかの発見があると思いますよ。　　＾＾



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