愛染苑山久モニター事件について。 その２

さて、今日の記事も、「愛染苑山久モニター事件」について書きます。


今日は、もう少し、昨日より突っ込んだお話しになります。


愛染苑山久は、平成５年ころに、呉服の専門家を養成した上で、

その専門家が顧客の勧誘することにより、

一般の顧客に対する商品販売を拡大することを意図して、

モニター商法を開始したのです。


モニター会員は、クレジットを利用して、商品を購入し、

それを着て、一般の顧客の勧誘をはじめたのです。


ところが・・・


もうこのころには、なかなか呉服を御愛用される方が

いらっしゃらなかったのです。

思うようにいかなかったわけですね。


平成７年ころには、

モニター会員に対する売上が５０％くらいだったのですが、

（これでも、大きすぎる数字ですが・・・）

平成１０年のころには、実に８０％くらいになっていたのです。

これで、まだ会社が存続できたことが不思議です。　＾＾；



ここで、愛染苑山久の決算を簡単にご紹介いたしましょう。


決算期　　　　　　　　売上高　　　　　　　　　　　　　　経常利益　　　　　（単位：千円）

平成７年２月　　　　　５１１，５８５　　　　　　　　　　　２４，１８５

平成８年２月　　　１，２７７，６４１　　　　　　　　　　　６８，００４

平成９年２月　　　１，６０３，８３１　　　　　　　　　　　２７，７８９

平成１０年２月　　２，６９６，１９９　　　　　　　　　　　２２，１８５

平成１１年２月　　４，７１６，０４９　　　　　　　　　　　２６，１７１

平成１２年２月　　２，９５３，７８９　　　　　　　　　▲８６４，４８６


凄い数字ですね。　　＾＾；

まるで、打ち上げ式花火みたいに、最後に散ってしまいましたが・・・



もう一つ、愛染苑山久の組織についても書いておきましょうね。


愛染苑山久に勤務していた人は、

正社員・準社員・モニター会員・アルバイトでした。


この会社は、代表者と正社員の専務、新宿店の専務の正社員が

非常に大きな力を持っていて、経営を取り仕切っていたのだそうです。


準社員、モニター会員、アルバイトにはそれぞれ規約が存在し、

アルバイトの回数に応じてアルバイトからモニター会員に、

モニター会員としての成績に応じて

モニター会員から準社員に順次昇格し、

モニター会員及び準社員を通算３年間以上行い、

その貢献を山久が認めた場合には

正社員に昇格するというシステムだったそうです。


多数のモニター会員を３００人から６００人程度の班に

分割して取りまとめていたのです。

この班を、「ブランチ」と呼んでいたそうです。


各班は正社員により統括されていました。

各班の頂点は正社員とされ、

その下に、主任と呼ばれる準社員、

その下にリーダーと呼ばれる準社員、

その下に一般のモニター会員が配置されていました。


主任には、愛染苑山久から「主任料」が支払われていたそうです。



なんだか、手の込んだマルチまがい商法のような組織ですね。　＾＾；

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