坂入商事（株）・（株）ゆうしきの破産についての雑感

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さて、今回の記事は、

坂入商事（株）・（株）ゆうしき　の破産について書きます。


５月１２日の記事にも書きましたが、

坂入商事（株）さんと、（株）ゆうしきさん　が自己破産の申請をされました。



真吾オジサンは、古いものなのですが、

信用調査会社が発表をされたものを、今、目に通しております。


これによりますと、坂入商事（株）さんの方は、

ダイエーの中に直営店があったようです。

ルミネやさいか屋の名前なども出ております。


取り扱い品は、

京呉服５０％　本場結城　石下結城紬２３％

貴金属　宝石　バッグ　毛皮　化粧品　羽毛布団　２７％


これには、勿論、仕入先も書いてあるのですが、

これを書くと、徒に、信用不安を起こしかねないように思いますので、

ここで書くのはよしておきましょうね。　


販売先は、一般消費者や、あちこちの農協など。


１２年５月期から１６年５月期までの売り上げと当期利益の数字が出ているのですが、

この発表されておられる数字を額面通りに取りますと、

売り上げはこのころには伸ばしておられたようです。

ただ、当期利益の方は、赤字にはなってはいないものの、

次第に減っていったようです。



（株）ゆうしきさんの方も拝見しますと、

こちらは、１２年９月期から１６年９月期までの数字が出ているのですが、

売り上げも当期利益も伸ばしておられました。


販売先には、有名な呉服の卸・小売店の名前がズラリと並んでおります。



ところで、愛染蔵・たけうちが倒産したのは、平成１８年のこと。

この問題の表面化・マスコミで叩かれ始めたのは、平成１７年から・・・


現在は平成２３年。

この間、あたらしい呉服のビジネスモデルは生まれましたか？



真吾オジサンは、あるビジネスモデルが

いったんその仕事のビジネスモデルとして確立されると、

これを変更することが極めて難しいことのように思います。


呉服の世界は、「展示会で高いのを数個売ればいいんだ・・・」

というビジネスモデル・営業の方法で、

成り立っていた面は否定できないように思います。


しかし、過量販売問題の表面化で、クレジットの審査が通り難くなった。



真吾オジサンが問題にしたいのは、この表面化後のことです。


呉服の業者さんは変われましたか？

消費者も変われましたか？


実態は、ほとんど変われていないのではないでしょうか？

これこそが問題です。


「茹でガエル」の喩えを思い出さざるを得ないですよね。


そう、真吾オジサンに言わせれば、

高額商品の世界で、展示会で売り上げの数字を上げることに

多く依存していた会社は、

平成１７年から、「茹でガエル」になっているのです。


ついでに書いておきますと、仮に変えようとしたところで、

別の会社も、消費者も、当面のことばかりを考えて、

その変更を歓迎しないような面もあるのではないですか？


でも、今回の大震災で、カエルもびっくりして

かなり、温度の上がってきたお湯から飛び出るべきです。


新しい呉服のビジネスモデルを模索・確立すべきです。



この坂入商事（株）は、平成２１年５月期には、年商３９億８９００万円だったそうです。

平成１６年５月期は、年商３７億９１００万円。

そんなに急激には売上は落ちてはいないようなのですが、

これは新規出店や営業力強化によるものなのだそうです。


多分、大きくビジネスモデルを、過量販売問題の表面化から、

変えなかった・変えられなかったのでは・・・

と思ったりもします。



ユニクロの社長さんは、自社に対する苦情を

結構な金額の懸賞金をつけたか何かで、公募されたことがあるそうですよ。


こういうことを、呉服業界の方は見習うべきではないでしょうか？

真吾オジサンなどはそう思いますよ。



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