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リンク・フリーです。


さて、今回の記事は、陸奥の黄金について書きます。


昨日の記事で、紹介させて頂きました

「黄金の世界史」(講談社学術文庫)に、

この陸奥の黄金について書いてあるところがあります。


この本は勉強になる本ですから、

宝石関連の業者さんは読んでおきましょうね。 ^^


今日も、この本から、引用させて頂きましょうね。





日本の黄金伝説



(略)

日本では、仏教伝来以後それが国家宗教の観を呈し、

奈良朝になると、多くの仏閣が建てられ、

東大寺および国分寺のような国営の寺院が

建設されるに至った。

これにともなって必要となってきたのは黄金である。

仏像の鍍金(ときん)をするのに、金は不可欠であった。

そこで、701年(大宝元年)に、

朝廷は使いを陸奥に派遣して

金を求めさせたことがある。

陸奥で金が見つかったのは、

公式的には749年(天平勝宝元年)であった。

「続日本紀」に、

「陸奥の国初めて黄金を貢す」とあり、

このニュースは海を渡って中国に伝わり、

「宋史」の「日本伝」にも、奥州で金が産し、

別島、すなわち対馬で銀が出る、という記載がある。



これ以後陸奥の金の開発が始まり、

年々朝廷に金が納められた。

陸奥の金の献上は、朝廷が奈良の大仏造立にあたって、

鍍金料の調達に苦慮していたので、ひじょうに喜ばれた。


その後も陸奥は日本の主要金産地となった。

平安時代になって下野・常陸両国からの貢金はあったにしても、

それは量としては問題にならず、

やはり陸奥の金が主体であった。


陸奥の金は、仏像造立などの目的に使われる場合もあったが、

主として用をなしたのは貿易のための資金としてであった。

平安時代、朝廷は遣唐使を派遣し、

また九州の太宰府に唐物交易使を送って官営貿易を行っていたのだが、

そのときの対価が黄金であった。


遣唐使船の大使、副使、学問僧などにも黄金が給付された。

(略)

貿易の対価は、硫黄などもあったが、砂金が主体であった。

この傾向は南宋以後強まる。

(略)



なお、のちの元代に、

日本がたいへんな産金国であるとの噂が立ち、

マルコ・ポーロが黄金のジパングの話をヨーロッパに伝えて、

これがコロンブスの大西洋渡海の動機のひとつにもなったことは

よく知られているが、

おそらくこれは陸奥の金の情報がもとになっていたものであろう。

ただしマルコ・ポーロは、日本の国のすべてのものが

金でできている、とは書いてはおらず、

産金が豊かで、国王の宮殿が金でできている、

と述べているにすぎない。


これは時代的に見ると奥州藤原氏が、

12世紀はじめに現在の岩手県平泉につくらせた

中尊寺金色堂の噂が反映しているのではないかと思われる。

(略)





ど~だ、勉強になっただろう。 ^^


話のネタに使えることが、

この「黄金の世界史」には多く書かれてありますので、

宝石店の営業マンの方は、一読をされておかれるといいと思いますよ。


その知識が、きっと、貴方の財産になるはずですよ。 ^^



 宝石メモ・ブログ ファラオと黄金について。


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